伝説と意気込んだわりには、中途半端な古さで申し訳ありません。・・・とすぐ謝るところも伝説らしくなく、腰の軽いところで、話題をかえてみます。 今度は、 “カブ隊登場” のお話 〜 20年ほど前のカブ隊の話 〜 当時のカブ隊は、夏はキャンプと言わずに必ず「舍営」といいました(67団に限らない)。舍営とは、字の通り お寺・民宿・修道 院などの施設内や学校など 屋根のあるたてものを使用し、食事がつきものですから炊事のできる炊事場があるか、それとも3食付の民宿かと相場が決まっていました。 リーダーにとって、この舍営地選びが大変で、条件を言うわりに、ほとんどタダに近い施設を望むのですからななかなか見つかりません。 その頃は、まだ各地の自治体もいろいろな施設をもっているわけもなく、質素であることを旨とする名古屋67団(云うことがいちいち古い!?)は、 必ず自炊できる地方の集会場の広間とか、元保育園のお寺とかを利用していましたので、夢のある野外生活とは些かかけ離れた雰囲気でした。 テントは禁止でしたね。当時は、今でこそ10分で設営できるドームテントなどありませんでしたから・・・。もし、天候がくずれたらどうするのだ。どこに避難するのだ。スカウト待たせて徹営できるのか? などなど。 さらに、当時スカウトが火を使うこと、刃物を使用することは禁止でしたから、炊事はすべて保護者が分担して用意しました。 それだけに、プログラムにかけるリーダーの情熱はすごくて、場所はどうあれ、気分はすっかりキャンプ生活です。ですから、各組のデント作りは真剣に、自分たちのキャンプサイトをつくるように、 その出来ばえを競いました。スカウトはいきいきとプログラムを楽しみました。それでも「緑いっぱいの自然のなかで舍営をしたい!」 心のなかでリーダーは思っていました。 借りられる屋根のある施設は、当然周りに人家があり森の一軒家なんて夢だ。そんな時、思いつきました。 “キャンプ場のバンガローには屋根がある” これを使えば「舎営」ではないか。 今思うと、ばかばかしい話ですが大真面目でした。 そしてその春(1986)、鳳来寺の学童農園山びこの丘で初めて、キャンプ場のバンガローで舍営をしました。そのときの、スカウトのはしゃぎようは、いまでも忘れられません。 本物の自然のなかで活動しているのですから。その喜びが、きっと今も続いているでしょう。
* デン(Den 英語)(ボーイスカウト用語) 動物の巣や穴のこと。カブ活動ではスカウトの組の集会本拠地を意味し、そのことから組そのものをデンと言う。 加えて、ローバースカウトの場合でも、定例の集会場所を ローバーデン と言うことがある。 |
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